
青森県DX総合窓口等についての質問
目次
青森県DX総合窓口について

私からは、まず、青森県DX総合窓口に関する質問をしたいと思います。
先日、山口県、福岡県のほうにこの委員会で視察に行って、いろいろなところに視察に行きました。
その中で山口県に行ったときに、Y-BASEというところがありまして、そこがDXの相談であったり、支援したりする、そういった窓口なんですけれども、そこで見てきた内容なども踏まえながら質問していきたいと思います。
【質問①】「青森県DX総合窓口」における今年度の相談件数について伺いたい。
青森県のDX総合窓口が今、ニコニコ通りですか、県庁からも近いところにあるんですけれども、そこに設置されていますが、今年度のDX総合窓口への相談件数はどのような状況か伺いたいと思います。
回答:相馬DX推進課長
- 青森県DX総合窓口における本年4月から10月末までの相談件数は56件で、小売業、製造業、飲食サービス業など幅広い業種の事業者から相談があったところでございます。
【質問②】「青森県DX総合窓口」への相談内容や具体的な支援事例について伺いたい。
今年もそれなりに件数はあるということですが、ちなみにどういった相談が多かったりするものなんでしょうか、そちらもお聞きいたします。
回答:相馬DX推進課長
- 青森県DX総合窓口の具体的な支援事例として、今年度の具体の事例を3件ほど挙げます。
- まず、飲食事業者からインターネットを利用した集客や予約サービスの改善に関する相談があり、課題の整理を行った上で、LINEアカウントを活用した予約受付についての助言を行った事例、
- また、製造業の事業者から業務で使用する保守期限切れのソフトウエアの更新に関する相談があり、課題整理を行った上で、リース型のソフトウエアの導入を提案した事例、
- ツアーガイドを行う事業者から予約の受付業務や顧客データのデジタル化に関する相談があり、スマートフォンから予約情報の管理ができるデジタルツールの導入を支援した事例などがあります。
具体的な支援事例のことに関してのお話だったんですけれども、そういった相談がいろいろあって、支援をされているということで認識いたしました。
ちなみに、相談の流れというのがどうなっているものかなというのも、委員会の場なのでせっかくなので確認しておきたいなと思います。流れについて教えていただけますでしょうか。
回答:相馬DX推進課長
- 相談対応の一般的な流れについてですが、青森県DX総合窓口では、これからデジタル化やDXに向けて取り組みたいという事業者からの相談が多いため、まずは概要をヒアリングした上で、課題をしっかりと整理し、その後の支援方針について相談者と合意した上で具体的な支援に着手するという流れを取っています。
- 一般的なデジタル化に関する相談につきましては、青森県DX総合窓口に配置したDXコンシェルジュが対応しておりますほか、企業のDX戦略の策定や事業の経営方針などに関するより専門的な内容については、21あおもり産業総合支援センターの専門家と調整した上で、伴走支援などの支援を行っているところです。
専門家の方々ともきっちり相談した上でやっていくということで、オンラインなどでも受け付けたりもしているでしょうから、件数も増えればいいというわけではないんですけれども。
より事業者の方々にこういった総合窓口があるんだよ、ということもきちんと周知して、相談件数なども増やしていって、こういったDXを進めていっていただければと思います。
そして、先日視察で行った山口県のY-BASEなんですが、DXの体験のコーナーがあったんですね。
例えば、検品したりするときに、ベルトコンベアに物が流れていって、途中で何か不具合があると、それがきちんと分かるようにピッと鳴るように、そういったものが小さいブースに設置してあったり。
あと、例えばインスタやXなどに飲食店がアピールのためにどういった投稿をすればいいんだろうみたいなときに、文章の内容をある程度整理してくれる生成AIであったりとか。
実際に体験してみると、「ああ、なるほどな」となるんですよね。
相談される方々、事業者の方々も、何となく興味はあるけれども、実際どういうものなんだろうと分からないことが多いと思うんです。
そもそもDXって何みたいな、そこからというのもあるでしょうし。
そういった中で、なるべく体験できる場を設置したほうが望ましいと思うんです。
【質問③】県内事業者のDX推進に向けては、普及啓発やデジタル技術の体験が重要と考えるが、県ではどのように取り組んでいるのか伺いたい。
そこで質問ですが、県内事業者のDX推進に向けては、普及啓発やデジタル技術の体験をしていただくことが重要と考えますけれども、県でどのように取り組んでいるのか伺いたいと思います。
回答:相馬DX推進課長
- DX推進に向けた普及啓発として、県では、
- DXに関する知識や必要性についての講演や県内企業の事例紹介を行う産業DX推進フォーラムの開催、
- また、デジタルツールの紹介や活用方法の説明などデジタル化に向けた取組のきっかけづくりとなるセミナーの開催、
- さらに青森県DX総合窓口ポータルサイトでの県内取組事例の紹介、
- SNS広告を活用したDX総合窓口や各種セミナー、フォーラムの周知などに取り組んできています。
- また、令和5年度から県内事業者の一般社員向けに業務効率化に役立つデジタルツールを体験していただき、デジタル技術の有効性を実感できるよう、デジタル技術体験研修を開催し、県内企業が抱える課題をデジタル技術で解決できる人材の育成にも取り組んでいるところです。
研修の場などでもそういった体験の場が設置されているということでした。
今後はそういった場、研修も増やしていってほしいです。
願わくば青森県でもそういったデジタルツール、そういう技術を体験できるような場というのが常設のような形であれば、一般の方もそうですし、事業者の方もそうですし、DXってこういうことができるんだよというのがリアルに体験できる場というのがあってもいいのかなと思います。
ぜひ青森県でもそういったものを検討していただければと思います。
DXで全てが解決するわけではないんです。
やっぱり人が足りてない、それはどうやって人を入れるべきだというのもありますから。
でも、DXで何かしらが効率化されたりすることも事実なので、それを進められるところはきちんと進められていくように。
そして意識も高められるように、導入できるときは導入できるように、DX推進のために今後も策を講じていただければと思います。
では、次の質問に移ります。
あおもり結婚ムーブメント創出事業について
次は、「あおもり結婚ムーブメント創出事業」の取組についてです。
こちらは本当は決算特別委員会のときに質問しようかなと考えていた質問なんですが、いろいろ項目数が多くて。
でもこれは質問しなければなと思って、今、聞きたいと思います。
青森モデルに関する質問にもなってくるので、こちらでお聞きしていきたいと思います。
【質問①】令和5年度の結婚応援イベントの開催実績について伺いたい。
まず、令和5年度の結婚応援イベントの開催実績について伺います。
回答:和田こどもみらい課長
- 令和5年度は、青森市、弘前市、八戸市の3市において、各1回、結婚に対する県民の関心を高めるため、多様な出会いの方法や結婚の在り方について考える結婚応援イベントを開催し、3会場合わせて167名の方が参加しました。
- 具体的な内容としては、著名人や県内で暮らす夫婦が自らの出会いや結婚について語るトークライブ、結婚を応援する企業や団体のブース展示などを行いました。
【質問②】県では、結婚応援イベントの開催による効果をどのように考えているか伺いたい。
結婚応援イベントを開催したということで、県では結婚応援イベントを開催したことによる効果というのはどのように考えていますでしょうか。
回答:和田こどもみらい課長
- 結婚は個人の自由な意思決定に基づくものであり、令和5年12月に閣議決定されたこども大綱においても、若い世代の意見に真摯に耳を傾け、その視点に立って、若い世代が、自らの主体的な選択により、結婚し、こどもを産み、育てたいと望んだ場合に、それぞれの希望に応じて社会全体で若い世代を支えていくことが少子化対策の基本であるとしております。
- 県では、結婚を希望する方を社会全体で支援するための機運を醸成することや、若い世代に対して結婚に関する様々な情報を提供し、結婚、出産、子育てを含めた自らのライフプランについて考える機会を提供することは、若い世代が安心して子供を産み育てられる環境づくりのために重要であると考え、結婚応援イベントを開催したものであり、若い世代が結婚を含む自らの将来を考えるきっかけとして一定の成果があったものと受け止めています。
一定の成果があったと考えているということでしたが、私の意見になるんですけれども、結婚を支援するということに対して、先ほど吉俣委員の質問でもありましたが、個人の尊重というのは本当に考えなければいけないと思うんです。
青森モデルの冊子のほうでも、11ページのところに、まず、69.6%、約7割の人は結婚を希望していますとありますが、残りの30.4%は結婚するつもりはない、結婚はせずにパートナーとして暮らしたいというふうに考えている。
ここでまず30.4%、3割ですね。
これに加えて、理想の人に出会うまでは結婚しない、これが19.7%あるんですよ。
出会わなければ生涯独身でよいという形で、そういった意識がある方、それから結婚に対して積極的ではないという意識を持っていらっしゃる方というのが、こう考えると、やっぱり半分くらいはいらっしゃるということになると思うんです。
そして結婚していない背景も、経済的に余裕がない、やっぱりこれが本当に大きいと思うんです。
むしろ、これが大きいんじゃないか、経済的な余裕であったり、社会的に働くときのための条件、そういった環境をもっともっと整えていくことが本当に重要だと思います。
青森モデルのほうでは、結婚に対する理解の促進と不安の解消、出会い、結婚としていくとありますし、今、現に青森県でも「あおもり結婚ムーブメント創出事業」というのに取り組んでいます。
そもそも事業名を「あおもり結婚ムーブメント創出事業」とした理由を聞きたいと思います。
回答:和田こどもみらい課長
- 県では、新型コロナウイルス感染症拡大の影響による経済的不安や社会的交流の減少により結婚を控える動きが続き、婚姻数が大幅に減少したことを受け、市町村や関係団体と連携して、結婚を希望する方を社会全体で支援するための機運を醸成する取組を総合的に進めていくという趣旨で、令和5年度からあおもり結婚ムーブメント創出事業の名称で事業を実施しております。
機運の醸成をしていくということでしたが、正直、私は「あおもり結婚ムーブメント」というこの名前はとても違和感があるんです。
結婚するためにいろいろ支援していくのはあるんでしょうけれども、結婚ムーブメントとは何ぞやみたいな。
もちろん、日本においては、結婚した上で子供が生まれるということもあるでしょうが、そもそもの出会いの場であったり婚姻数というのが激減しているわけですよ。
そういった点において、出会いというのは必要であると思いますし、そういった出会いをつくるための施策として、例えば青森県ではマッチングシステムなどを利用して、「AI(あい)であう」なども今やっているわけです。
そういった出会いの場をつくるというのは確かにありだなとは思うんです。
婚姻数が激減して、出会える場がないということですから。
それは支援されてもいいと思う。
ただ、「結婚」の機運を醸成していくという部分は、本当に慎重になるべきだと思うんです。
価値観があるんですよ。
結婚を是とした、結婚はいいものだ、それを固定化することにつながりかねないことになってしまうと思うんですね。
「いや、何が悪いのさ」とお思いの方もいらっしゃると思うんですけれども。
やっぱり事情があって子供を持てない方もいるし、そして事実婚にしていらっしゃる方もいる。
結婚に対するいろいろな思いというのが、本当にあると思うんです。
特に今の若い人──私も35で大して若くないですけど、本当にいろいろな思いがある。
そうした中で、「あおもり結婚ムーブメント」というこの事業名、一般の方々に知らしめるわけではないですけれども、この名前というのは、私、本当に考えたほうがいいというか、気をつけたほうがいいと思うんです。
結婚はおのおのの自由な意思です。
結婚そのものがいい・悪いというのも、正直分からないです。
現に青森県でも、県民手帳に書いてあったかな、1日に3、4組の方が離婚されるみたいなことであったり、離婚される方々もいっぱいいらっしゃるんですよ。
その中でも、あくまで結婚という選択肢もあるというだけなんですね。結婚がいいものだと、それを押しつけてしまうようにはならないように施策を進めていただきたい。
ちょうど昨日、三原じゅん子こども政策担当相から今後も自治体に対して少子化対策として結婚支援事業などに充てる交付金補助率の引上げ、要件の緩和を行うこととしていますといった発表がありました。
今後、いろいろな事業が続いていくんですけれども、事業名に対すること-ささいなことかもしれない、揚げ足取りじゃないかと思うかもしれないですが、言葉というのは意識だと思います。
ぜひ気をつけていただきたいというのと、根本としては、若い人たちがなぜ結婚しないのか。
やっぱり経済的な問題が一番大きいと思うんです。
そこをきちんと整えていくこと、そこをしっかりやっていただきたい。
この青森モデルでもそういった取組がありますけれども、ぜひそっちのほうを本当に注力していただきたい。
そして、結婚に対する理解の促進と不安の解消というところ、これも打っていく上で、結婚を是とするような圧力をかけないように。
結婚観というのは本当に人それぞれです。
それを固定化することにならないように進めていただければと思います。
以上で私の質問を終わります。

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