県立高等学校の校則についての質問【令和6年2月文教公安委員会】

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県立高等学校の校則について

 私からは、県立高等学校の校則について質問しようと思います。

 校則に関する質問は、過去にも議会の場や、委員会の場でもいろいろ取り上げられているとは思うんですけれども、ブラック校則をいかになくしていくかという話をされています。
 理不尽な校則や、ブラック校則を変えていくために、そもそもどういった校則があるのかというのをまず知らなければならない。
 生徒もそうですし、保護者も、保護者以外でも第三者がここの学校の校則、ちょっとおかしいんじゃないかと、校則がそもそも公開されていないと、分からないとチェックすることができないわけですね。

【質問①】県立高等学校における校則の公開状況について伺いたい。

 きちんと校則が公開されている状況というのが必要になってくるんですけれども、そこで、今現在、県立高等学校における校則の公開の状況をお伺いいたします。

回答:嵯峨学校教育課長
  • 現在、学校のホームページに校則を掲載している、あるいは来年度から掲載する予定としている県立高等学校は、全日制、定時制、通信制の課程合わせて55校中31校あり、昨年度より12校増加しております。


 今のところ、55校のうち、来年度の公開の検討も含めて31校であると。
 前回は19校ということで、12校増えたということですね。
 着実に増えていっているということではありますが、まだ20校ちょっと公開できていない状況ですので、おのおのの学校の状況はあると思うんですけれども、引き続き県教委でも校則の公開に関して促していただければと思います。

 そして、校則に関してさらに聞きたいことがありまして、校則が公開されましたと。
 それで、生徒でも、保護者でも、そして第三者でも、これはやっぱりおかしいんじゃないか、変えたほうがいいんじゃないか。
 さあ、じゃあ、そのときに、どう変えるのか。
 その変え方というのがやっぱり分かっていないと、変えることができないわけですね。

 ネット上とかでも変えたいと思って先生に言ったけれども、通用しなかった、きちんと取り扱ってもらえなかったとか、そういう例があって、私のほうにもたまにSNSを通じて高校生の方から連絡が来たりするんですね。
 学校でこういうことがあったんだけれども、先生にしゃべったんだけれども、けんもほろろに嫌やとなってしまったみたいな、そういった意見が来たりするんです。

 そもそもおかしいところがある。そういったときに、どう変えるのか。
 その変え方のプロセス、改正するためのプロセスというのがきちんと明文化されていないと、なかなか変えようがないと思うんです。

【質問②】各校が校則の見直しの方法を定めておくべきと考えるが、県教育委員会の見解を伺いたい。

 こういった校則を改正していくに当たって、それを明文化すること、そして通知していくことが必要だと思うんですが、そこで各校で校則の見直し方法を定めておくべき、きちんと明文化しておくべきと考えますが、県教育委員会の見解を伺いたいと思います。

回答:嵯峨学校教育課長
  • 生徒指導に関する学校、教職員向けの基本書として文部科学省が作成した生徒指導提要では、校則を策定したり見直したりする場合にどのような手続を踏むことになるのか、その過程についても示しておくことが望ましいとされており、県教育委員会としましても同様に考えております。
  • 校則の見直しの方法を規定することについては、最終的には各学校において校長が判断すべきものですが、生徒や学校の実情、保護者の考え方、地域の状況や社会環境の変化等を踏まえて検討していく必要があると考えております。

 各校でいろいろ事情もあるということではありますが、検討はしていくということで。
 岐阜県教委では全ての県立高校が83校あるみたいなんですけれども、特別支援学校も含めて、きちんと校則の改正プロセスを明文化するということを通知したそうです。
 岐阜県の県教委でもできていますので、ほかの県教委でもできます。
 これはもちろん、青森でもできていくものだと思っています。

 特に校則の問題というのは、校則への不満であるとか、校則をめぐる問題、単純にそれだけの問題ではないんですね。
 生徒たちが校則を変えていこうとか、こういったことを通じて民主主義を学んでいったり、社会意識とかも醸成されていくんです。

 日本財団というところで18歳意識調査というのをやっているそうです。
 毎年、定期的に日本、アメリカ、インド、中国、イギリス、韓国の6か国で調査をやっているんですけれども、日本がいつも軒並み社会的意識とか関心の項目が低いんです。
 2022年の調査だと、将来はどうなるかという質問に対して、日本の青少年たち、13.9%がよくなるわけがないよねって、そういった意識を持っているんですね。

 それに対して中国とかは9割以上はよくなってくるとか、各国によってばらつきはあるんですけれども、インドが8割。
 でも、アメリカ、イギリス、韓国でも、3割、4割はあるんです。
 日本はそれが14%。

 そして、自分の行動で国や社会を変えられるかといった質問に対しても、日本の18歳の子たちは26.9%だと。
 ほかの5か国だと、5割、8割くらいで、やっぱり低いんですよ。
 どうせ変わらないだろうという無力感があるんです。
 学校の中でさえ、何か理不尽なことがある、でも変えられないというと、やっぱり無力感を持っちゃうんです。
 社会に出ていって理不尽なことがあっても、あらがわないというか、仕方ないよねって。それが社会的に蔓延してしまうということがやっぱりあると思うんです。

 そういったことを考えても、学校の中での民主主義であったり、社会的な意識を醸成していくことというのは必要になってくると思います。
 その中で、高校の校則を変えていく。
 理不尽なことがあれば、今の世の中に合ったように変えていこう、これはおかしいから変えていこう、そしてそれが手続として明文化されているということ。
 そういったことを学んで、ぜひ青森の学生たちにも社会的意識を向上してもらいたいと思いますし、将来のリーダーになっていくかもしれない、やっぱり若者が社会を担っていきますから。

 こういったことを踏まえて、校則の問題というのは非常に重要な問題だと思います。
 改めて公開もなるべく促していくこと、そして校則の改正のプロセスを明文化する、そういったことも各学校とかにも検討を通知していくようにしていただければと思います。

 要望をしまして、私からの質問を終わります。

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